琉球大学が展開しているCOC(center of community)事業「ちゅら島の未来を創る知の津梁(かけ橋)」において,教育学部はアドバイザリースタッフ派遣事業を展開している。この事業は,大学パンフレットの説明としては,「教育学部では,島嶼郡部を含む県内の市町村教育委員会や学校等に大学教員をアドバイザリースタッフとして派遣し,教育活動に関する指導助言や教育相談を行っています。」となっている。また,琉球大学教育学部附属教育実践総合センターwebsiteの説明としては,「アドバイザリースタッフ派遣事業は,大学と地域社会の連携を目指し,大学が有する研究活動の成果を地域に還元することを目的として実施しているものです。学校の校内研修をはじめ,教育委員会や教育研究所等で実施される研修会等に琉球大学教育学部の教員を講師として派遣いたします。また,子どもをめぐっての教育相談についても,出張相談を含めて対応いたします。お気軽にご相談ください。」となっている。派遣の条件は,同じく琉球大学教育学部附属教育実践総合センターwebsiteの説明としては,「派遣先は沖縄県下の教育機関といたします。派遣教員の謝金等は原則必要ありません。原則として交通費を負担していただいております。派遣にあたっては,大学教員の講義や出張等の都合もあるため,早めの(遅くても派遣希望の2週間前までに)申し込みをお願いいたします。お申し込み後,日程や具体的内容について調整をおこないます。各教員の都合や日程によっては,ご要望にお応えできない場合もございます。」となっている。以上を要するに,教育学部は,教育学部教員を教育的文脈に派遣する事業を展開している。
この事業がメディアでどのように報道されているのか,琉球新報2016年7月8日web版を参照すると次のようになっている。「小中学校など教育機関からの要望に応えて大学教員を派遣する,琉球大学教育学部附属教育実践総合センターの「アドバイザリースタッフ派遣事業」が好評だ。大学教員が学校現場に出向いて校内研修の講師や授業作りの相談などを受ける。学校側は「最新の知見など専門的に学べる貴重な機会」とし,大学側は「現在の教育現場を見せてもらえるのは現場に即した教員養成に非常に有益」と双方ともに評価は高く,大学の理論と現場の実践を互いに学び合う場となっている。事業は大学の専門知識を地域で活用してもらおうと6年ほど前に開始し,2015年度の派遣回数は284回に上る。協力できる大学教員を募ってリストを作って公開し,ニーズに応じて講義の合間の時間に対応する。本年度は教育学部の教員78人が登録している。学校側の負担は交通費のみで,本島北部,離島にも派遣している。同様の事業は九州の他大学でも行われているが,回数は多くて40回程度と言い,センター長の大城賢教授は「質・量ともに他を圧倒している」と胸を張る。」とある。国立大学法人の大学教員は,国家公務員の労働基準に準じた労働基準で勤務している。284回という2015年度の派遣回数は,土日祝日休暇を除いた通常勤務の平日で考えると,毎日どこかで誰かがアドバイザリースタッフとして活動している回数と言える。好評ということなので,大学の事業として成功していると言っても良いのではないだろうか。私は,この記事を読んで個人的に,文中の「6年ほど前に開始し」というフワッとした表現に沖縄らしさを感じている。
私は,この事業で竹富町教育委員会から講師依頼を受け,平成28年度竹富町幼稚園教諭等研修会で講演を行った。講師依頼を受けた経緯は次の通りである。私が琉球大学に着任してすぐ,竹富町と近しい先生と話をする機会があった。私が専門と経歴について簡単に自己紹介をすると,「竹富町の幼稚園教諭を対象とした会合で心理学の話をしていただけませんか。竹富町は幼稚園が3園しかなく人事交流の効果に制約があり,外部講師は貴重なリソースなんです。」というオファーをその場で口頭で提示された。アドバイザリースタッフは,上述のように,「派遣にあたっては,大学教員の講義や出張等の都合もあるため」という条件が付され,依頼受諾は教員側の裁量に委ねられているが,私は沖縄好きであり,沖縄の教育を見聞する好機と捉えて快諾即答した。そして,後日,正式な依頼が届き,講演することが決まった。
私は沖縄好きではあるが,当初は竹富町という自治体の詳細を知らず,どこにありどのような情勢にあるのかなどは後に調べて以下のようなことを知った。竹富町websiteを参照すると,「本町は,類いまれな恵まれた大自然の中にあって,先人達が自然との調和を保ちながら営々として築きあげてきた,日本最南端のまちである。長い歴史の中にいきづく素晴らしい文化遺産を継承発展させ,連帯感を深め,産業基盤の整備と充実した社会環境づくりを強化し,21世紀に伸びゆく豊かな活力ある竹富町を築くため,3つの目標(i.e. 自然の生きるまちづくり(Nature),文化のいきづくまちづくり(Culture),未来にはばたくまちづくり(Future))を掲げ「日本最南端の大自然と文化の町」を目標として全力でとりくみます。」とある。竹富町は有人島では西表島,竹富島,小浜島,黒島,波照間島,鳩間島,新城島,由布島から構成される町である。竹富町の3園の幼稚園は,西表島のうえはら幼稚園,同じく西表島のおおはら幼稚園,波照間島のはてるま幼稚園である。竹富町役場は竹富町ではない石垣島にある。竹富町の人口は竹富町公表では2016年6月末時点で4,311人である。
研修会の会場は,波照間島にある竹富町立はてるま幼稚園だった。波照間島は,日本の有人最南端の島である。波照間という島名に関する一説は,「果てのうるま(i.e. 果ての珊瑚))」に由来すると提示する。琉球王朝時代であれ日本となった現代であれ括りの如何に関わらず,波照間島以南数百kmには島がないので,この説は説得的である。人口は,上記と同じく竹富町公表では2016年6月末時点で509人である。はてるま幼稚園は,日本の最南端の幼稚園である。はてるま幼稚園は,竹富町立はてるま保育所,竹富町立波照間小学校,竹富町立波照間中学校と同じ敷地内にある。これらの学校園は,波照間島唯一の学校園であり,いずれも日本最南端の学校園である。以前のブログ「奄美大島」にも書いたように,この4月に琉球大学に移り,最初に旅行した島が,慶良間諸島の島(e.g. 渡嘉敷島,座間味島)ではなく,先島諸島の島(e.g. 宮古島,石垣島)でもなく,括りとしてはお隣の鹿児島県の奄美大島になるとは思わなかったが,その次に訪れる島が有人最南端の波照間島になったのも我ながら驚きだった。波照間島へのアクセスは,現在のところは石垣島からの高速船か貨客線しかない。今回の講演は,日帰りは不可能なので1泊2日の旅程となった。概要としては,研修会前日は幼稚園を視察し,夜は先生方とゆんたく(i.e. おしゃべり)し,研修会当日は講演をし,昼休みには先生方の案内で波照間島を1周した。波照間島には波照間空港があるが,運行する航空会社が存在しないため救急搬送や緊急の物資搬送等で使われるのみである。今回,石垣空港まで飛行機で向かい,波照間島行きの高速船が発着する石垣港離島ターミナルにバスで行き,高速船に乗って波照間島に向かった。石垣島滞在はおよそ90分で,トランスファーで通過するだけとなった。沖縄好きの私にすれば,石垣島を素通りするのは勿体無いが,今回は仕事なので仕方がない。それでも,石垣島は1度観光で訪れたことはあるが,2013年に移転した南ぬ島石垣空港を利用するのは初めてであり,石垣港離島ターミナルも今回初めて利用することができたので,石垣空港と石垣港離島ターミナルの構造を内面化できたのは良い経験だと考えている。
講演は,前半では,琉球大学の共通教育科目「心の科学」で展開している一連の心理学概論講義と昨年の免許状更新講習で展開した「幼児教育と心理学」を基に,幼児教育に資すると考えられる心理学的知見のダイジェストを講義し,後半では,絵本の読み聞かせのワークを取り入れたアクティヴラーニングを展開した。具体的な中味は,前半は,心理学の定義を提示する心理学概観,心理学から見ることで明らかになる幼稚園教育要領の抽象性,動機づけに関する研究知見の幼児教育への応用可能性,カウンセリング技法,私が過去に展開した幼稚園との共同研究,Piagetの段階説と幼児教育の関連,人間の脳の構造概説,脳科学と教育の関連を提示した。後半は,研修会参加者を絵本の読み聞かせを行う教諭役,絵本の読み聞かせを受ける子ども役,それらを批評するフロア役を配役し,絵本の読み聞かせ批評と教育評価における客観性講義を行った。また,質疑応答では,講義内容の項目に関する詳細の説明,心理学研究の実際,子どもの社会的行動に関する心理学的考察などを提示した。情報交換では,先生方が日頃の保育で展開している読み聞かせの工夫を共有したり,竹富町教育委員会の方針と先生方の保育観のマッチングを考察したり,教育学部学生の教員志望の動向を共有したりした。竹富町の保育業界は慢性的な人材不足のようで,志望する人は是非とのことである。
絵本に関する議論から発展して,島嶼における読書環境の問題を議論した。聞くところに依ると,都道府県別で検討すると沖縄県における小中学生の読書時間は類比的に短いらしい。そして,今回の研修会参加者の実感レヴェルでも,竹富町の子どもの読書習慣は乏しいことに加えて,竹富町では家に書棚がない家庭が少なくないとのことだった。竹富町の物流の制約は大きく,図書の流通量は少ない。波照間島に至っては書店がない。心理学や心理学の近接領域である生物学や脳科学では,発達と教育について遺伝要因,環境要因,あるいは遺伝要因と環境要因の交互作用を議論するが,竹富町の環境要因としての読書環境は乏しい。対策を考えるにも物流の限界が明白なので,実質的制約の中で如何に工夫するか,また,如何に学ぶかを如何に子どもに提示するかが島嶼教育の本質となるであろうという議論になった。
講演を終えて抱いた主な所感は,幼児教育のプロである先生方の絵本の読み聞かせは工夫と配慮が随所に見られる,講演における心理学講義は大学における講義とは異なる,というものである。今回絵本の読み聞かせを展開したふたりの先生は,いずれも,導入での子どもの引き付け方,読み聞かせの速さ,読み聞かせ中のアイコンタクトやストーリーに即した問いかけの仕方,絵本の視野を阻害しないページの捲り方など,工夫と配慮があった。私は4月以降琉球大学で学生を対象に同様のワークを2度展開したが,学生は経験不足が要因して読み聞かせの速さが速かったり,聞いている子ども役の観察がおろそかになったり,ページを捲る際に手や腕が邪魔になって絵が見えにくくなったりすることがあった。私は心理学を専門としているので,「聞き手にとって最適な読み聞かせの速さはどのような速さか。」という問いを抱くが,それを明らかにするには聞き手の年齢や絵本の内容などが交互作用する関係でそこそこのヴォリュームの研究になる,あるいは,体系的な博士論文レヴェルの研究になると考えられるのでここではこれ以上は言及しない。加えて,フロア役の批評も経験の豊富さを示していた。子ども役の先生方は基本的には発言も身体的な動きも行わなかった。それに対するフロア役の批評は「子どもたちはほとんど反応を示さなかった,ぼーっとしているとも考えられるし聞き入っているとも考えられる。」と考察していた。子ども役の先生方は,「動いたり発言したりしても良かったんですね。最初はそうしようと思っていたんですけど,教諭役の誰誰先生の視線が怖くて,ははは。」と言っていた。私は,このワークでは,主に子ども役に多義的で曖昧な行動が外在化し,それに対するフロア役の考察が分かれることをひとつの狙いとしているが,動きが少なかったら少なかったで,フロア役は多義的で曖昧であるとそのまま留保して提示していた。大学の授業におけるワークで同様のことがあると,学生には「ぼーっとしていた。」と断定する学生がいる一方で,「子どもは真剣に聞いていた。」と断定する学生がいる。今回,断定しないことは経験が要因していると考えられた。また,講演における心理学講義は大学における講義とは異なるという所感は,アドバイザリースタッフ事業で講演をした経験がある先生の言葉がポイントになっている。先日,心理学の先生と飲み,現職教諭等を対象とした講演でのアドヴァイスをもらうと,大学の授業の5割から7割くらいでやると良いと考えられる,と提示された。見縊っているわけでも甘く見ているわけでもなく,現職教諭等の中で心理学を体系的に修学した人は稀であるから,ひとつひとつ丁寧にレクチャすると良いというメッセージだった。お酒で言えば,ストレートやロックではなく,受容可能性が高い水割りやカクテルやハイボールとして提供すると良いということである。今回,時間を設けて質問を募集すると,情報が多くて何が分からないか分からないといった趣旨のことを提示され,情報量や提供方法に今後工夫の余地があると感じた。
その他,波照間島についてたくさんのことを見聞できた。波照間島はリーフが隆起した島(i.e. 隆起珊瑚礁)で,珊瑚礁の欠片や塊が島中に点在している。強い日差しで水道水が熱くなることから,学校園の水道の蛇口には「熱湯注意」という注意書きが掲示されている。同じく,強い日差しで運動場や園庭の雑草の生育が急速で,草刈りをしても1日で生い茂る。島内には飼われているヤギと野生のヤギを合わせてヤギがあちらこちらにいる。学校園で飼育しているヤギは,成長したら業者に卸して生徒会費にする。学校園は建て替えを予定しているが,波照間島には重機もなく建築関係者もいない関係で基本的には全て島外にアウトソーシングするが,東日本大震災復興および東京オリンピック準備の諸諸の工事で重機も建築関係者も確保が困難を極める見込みであり,工期が遅れることが予め予定されている。波照間島の希少な泡盛として知られる泡波は,波照間島内の共同売店で購入できるが基本的には品切れで,100mlのミニボトルを数量限定で購入できるにとどまる。しかし,居酒屋では,手頃な値段で,3合瓶はボトルキープで,2合瓶は飲んで余ったら持ち帰り可能という条件等で楽しむことができる。今回,私も泡波を楽しむことができた。研修会の昼休みには,研修会一行でニシ浜を訪れたが,その美しさに西表島のうえはら幼稚園とおおはら幼稚園の先生方が感嘆していた。西表島の海も十分綺麗だが,波照間島のニシ浜はそれを凌駕するとのことだった。波照間島は高層建築がない関係で,空を見上げると,どこでも空が広く高く感じられる。ハブは生息しておらず,島外から荷物を搬入する際は,混入しないように細心の注意が払われる。波照間の学校園の関係者は,徒歩1分の道のりを車通勤することがあるらしい。その理由は,島が小さく車に乗る機会が少ない関係で,車のメンテナンスの意味で乗るためである。関連して,車はドアをロックせず,晴れの日は暑いので窓を開放して停めておく人がいる。しかし,キーを挿したままにすると,車が盗難にあうのではなく,カラスがキーを抜いてしまうため,キーを抜いておくらしい。有人最南端の島であっても,冬は風が強い関係で体感気温が冷たく寒く感じられるらしい。今年の寒波では沖縄で雪が降ったの降ってないのと話題となったが,その時期には寒さで仮死状態となった熱帯魚がニシ浜に打ち上げられたらしい。そして,島の人は,それを拾って漁獲としたらしい。飲料水は,海水の淡水化技術が島に導入されて以来確保が容易となったとのことである。
とても楽しい出張だった。そう感じたのは,おそらく,関係者の厚遇によって波照間島の魅力を存分に感じることができたからである。私は所謂「南の島」を,休暇の度に旅行してきたが,ガイドをお願いしたことがない。一方,今回は波照間島の関係者の案内や教示を受けて波照間島を体感することができた。対外交渉経験を有する波照間島関係者であるから,世界最強の波照間島ガイドと言えるのではないだろうか。天気はとても良く,研修会数日前まで欠航続きだった高速船も順調に運行し,webやガイドブックの情報では揺れの大きさが特筆されていたので私はヒヤヒヤしながら乗船したが,波は穏やかで景色を楽しむ余裕があった。Great Barrier Reefで乗ったReef MagicやGreat Adventuresより揺れは穏やかだった。帰りには,バッグに入りきらないほどのお土産をもらった。波照間島の黒糖や泡波3合瓶や西表島の黒糖や石垣島のカステラが入っていた。琉球大学に戻って先生や学生とシェアして食べた。
有人最南端の地で,竹富町の幼稚園教育を担う関係者と交流できたことは大変貴重かつ有意義な経験だった。本当に楽しかった。時間があったので,ニシ浜で泳ぐこともできた。その詳細は,「波照間島:ニシ浜」として次のブログに記述する予定である。
PROFILE
淡野将太 たんのしょうた 博士 (心理学) Syota TANNO, Ph.D.
淡野将太です。専門は心理学です。琉球大学で准教授を務めています。
Syota TANNO Ph.D., Associate Professor, University of the Ryukyus, Japan.
淡野将太です。専門は心理学です。琉球大学で准教授を務めています。
Syota TANNO Ph.D., Associate Professor, University of the Ryukyus, Japan.
Curriculum Vitae
Curriculum Vitae (Updated 3 April 2025)
Academic Degrees
2011年3月 広島大学 大学院教育学研究科 教育人間科学専攻 博士課程後期 博士 (心理学)
(Ph.D., Psychology, Hiroshima University, March 2011)
2008年3月 広島大学 大学院教育学研究科 心理学専攻 博士課程前期 修士 (心理学)
(M.A., Psychology, Hiroshima University, March 2008)
2006年3月 奈良教育大学 教育学部 教育・発達基礎コース 心理学専攻 学士 (教育学)
(B.A., Education, Nara University of Education, March 2006)
2002年3月 奈良県立畝傍高等学校
(Unebi Senior High School, March 2002)
Careers
2016年4月 - 琉球大学教育学部 准教授
(Associate Professor, University of the Ryukyus, April 2016 - Present)
2023年4月 - 2024年3月 University of New South Wales, Visiting Fellow
(Visiting Fellow, University of New South Wales, April 2023 - March 2024)
2014年4月 - 2016年3月 島根大学教育学部 講師
(Lecturer, Shimane University, April 2014 - March 2016)
2011年7月 - 2011年9月 University of New South Wales, Visiting Fellow
(Visiting Fellow, University of New South Wales, July 2011 - September 2011)
2011年6月 - 2014年3月 広島大学大学院教育学研究科 助教
(Assistant Professor, Hiroshima University, June 2011 - March 2014)
2011年4月 - 2011年5月 広島大学大学院教育学研究科 研究員
(Research Associate, Hiroshima University, April 2011 - May 2011)
2010年3月 - 2010年5月 University of New South Wales, Visiting Fellow
(Visiting Fellow, University of New South Wales, March 2010 - May 2010)
2008年4月 - 2011年3月 日本学術振興会 特別研究員 (DC1)
(Research Fellow of the Japan Society for the Promotion of Science (DC1), April 2008 - March 2011)
Affiliations
日本心理学会
(Japanese Psychological Association)
日本教育心理学会
(Japanese Association of Educational Psychology)
Research Interests
教授学習,宿題
(Teaching and Learning, Homework)
攻撃行動,やつ当たり
(Displaced Aggression and Triggered Displaced Aggression)
Publications
淡野 将太 (準備中). 知能 中尾 達馬・泊 真児・田中 寛二 (編著). 心理学 (pp.xx-xx). ナカニシヤ出版 (Tanno, S. (in preparation). Book chapter. In Japanese.)
淡野 将太 (準備中). 動機づけ 中尾 達馬・泊 真児・田中 寛二 (編著). 心理学 (pp.xx-xx). ナカニシヤ出版 (Tanno, S. (in preparation). Book chapter. In Japanese.)
淡野 将太 (2025). 小学校における宿題と成績の関連から指導と評価を考える 指導と評価, 843, 56-57. (Tanno, S. (2025). Homework, academic achievement, guidance, and evaluation in elementary school. Educational Evaluation and Guidance, 843, 56-57. In Japanese.)
Tanno, S. (2024). Sabbatical experiences and beyond: Enrichment and integration in psychology research and education. Bulletin of Faculty of Education University of the Ryukyus, 105, 71-74.
Urauchi, S., & Tanno, S. (2024). Homework and teacher: Relationships between elementary school teachers' beliefs in homework and homework assignments. Japanese Psychological Research, 66, 290-301. https://doi.org/10.1111/jpr.12412
淡野 将太・中尾 達馬・廣瀬 等・城間 吉貴 (2023). 教員養成課程における入学前教育の実施と評価 琉球大学教育学部紀要, 103, 9-15. (Tanno, S., Nakao, T., Hirose, H., & Shiroma, Y. (2023). Pre-entrance education and self-evaluation of incoming university students. Bulletin of Faculty of Education University of the Ryukyus, 103, 9-15. In Japanese.)
淡野 将太・浦内 桜・越中 康治 (2023). 小学校教師の宿題研究に対する認識 琉球大学教育学部紀要, 103, 1-7. (Tanno, S., Urauchi, S., & Etchu, K. (2023). Homework research and teacher: Interview with an elementary school teacher on psychological homework studies. Bulletin of Faculty of Education University of the Ryukyus, 103, 1-7. In Japanese.)
淡野 将太・浦内 桜・越中 康治・Chuang Chi-ching (2022). 小学校の宿題量評定における学年考慮の重要性 琉球大学教育学部紀要, 101, 5-7. (Tanno, S., Urauchi, S., Etchu, K., & Chuang, C. (2022). Importance of consideration for grade levels on homework evaluation in elementary school. Bulletin of Faculty of Education University of the Ryukyus, 101, 5-7. In Japanese.)
淡野 将太 (2022). 心理学の学術誌論文の執筆指導 琉球大学教育学部紀要, 101, 1-4.
浦内 桜・淡野 将太・越中 康治 (2022). 小学校における宿題の内容に関する研究 琉球大学教育学部紀要, 100, 1-6.
Tanno, S. (2022). A descriptive review of research on peace education concerning Okinawa. Okinawan Journal of Island Studies, 3, 103-114.
淡野 将太 (2022). PTSDと戦争 池上 大祐・波多野 想 (編著). 島嶼地域科学を拓く――問い直す環境・社会・歴史の実践―― (pp.156-159). ミネルヴァ書房 (Tanno, S. (2022). Book chapter. In Japanese.)
淡野 将太 (2022). トラウマとPTSD 池上 大祐・波多野 想 (編著). 島嶼地域科学を拓く――問い直す環境・社会・歴史の実践―― (pp.151-155). ミネルヴァ書房 (Tanno, S. (2022). Book chapter. In Japanese.)
淡野 将太・浦内 桜 (2021). 琉球大学とUniversity of Guam間のCOILを用いた心理学教育 琉球大学教育学部紀要, 99, 45-48. (Tanno, S., & Urauchi, S. (2021). Psychology education via COIL between University of the Ryukyus and University of Guam. Bulletin of Faculty of Education University of the Ryukyus, 99, 45-48. In Japanese.)
浦内 桜・淡野 将太 (2020). 小学校教師の宿題を用いた学習指導 琉球大学教育学部紀要, 97, 271-274.
淡野 将太・波照間 永熙 (2020). 小学校における自己調整学習と学業成績の関連 琉球大学教育学部紀要, 97, 275-277. (Tanno, S., & Hateruma, E. (2020). Relationship between self-regulated learning and grade level in elementary school. Bulletin of Faculty of Education University of the Ryukyus, 97, 275-277. In Japanese.)
越中 康治・目久田 純一・淡野 将太・徳岡 大・中村 多見 (2020). 道徳の教科化と評価の導入に対する教員の認識 宮城教育大学教育キャリア研究機構紀要, 2, 83-91.
越中 康治・目久田 純一・淡野 将太・徳岡 大 (2019). 国民意識と道徳教育均質化志向及び道徳の教科化への態度との関連 宮城教育大学紀要, 54, 425-431.
屋良 皇稀・淡野 将太 (2019). 児童の登校を巡る意識に関する研究 琉球大学教育学部紀要, 95, 57-63.
淡野 将太 (2019). 人はなぜやつ当たりをするのか?その心理学的分析 論座, 2019年6月12日. (Tanno, S. (2019). Displaced aggression. Online media article. In Japanese.)
淡野 将太 (2018). ソーシャルメディアを用いた対人交流 琉球大学教育学部紀要, 93, 1-5. (Tanno, S. (2018). Interpersonal networking through social media. Bulletin of Faculty of Education University of the Ryukyus, 93, 1-5. In Japanese.)
淡野 将太 (2017). 遊びから見た幼児期の仲間関係の発達に関する心理学卒業研究指導報告 琉球大学教育学部紀要, 91, 1-8. (Tanno, S. (2017). Instruction report of graduation research on peer relationships and play in childhood. Bulletin of Faculty of Education University of the Ryukyus, 91, 1-8. In Japanese.)
淡野 将太 (2017). 幼児期におけるごっこ遊びの様相に関する心理学卒業研究指導報告 琉球大学教育学部教育実践総合センター紀要, 24, 45-52. (Tanno, S. (2017). Instruction report of graduation research on pretend play in childhood. Bulletin of Faculty of Education Center for Educational Research and Development, 24, 45-52. In Japanese.)
淡野 将太 (2016). 保育における主体性育成 平成27年度島根大学教育学部附属学校園研究紀要, 22.
淡野 将太 (2015). 心理学と幼児教育 島根大学教育学部附属幼稚園平成26年度実践集録, 37.
淡野 将太 (2015). 幼稚園教育における環境構成とモデリング 平成26年度島根大学教育学部附属学校園研究紀要, 15.
淡野 将太・内田 祐 (2015). 保育学教育としての絵本作成 島根大学教育臨床総合研究, 14, 167-179. (Tanno, S., & Uchida Y. (2015). Picture book construction for childcare education. Bulletin on Center for Supporting Education, Shimane University, 14, 167-179. In Japanese with English abstract.)
Tanno, S., & Isobe, M. (2014). Effect of a psychoeducational intervention on displaced aggression. Memories of the Faculty of Education, Shimane University, 48, 39-42.
Tanno, S. (2013). Using communication papers to facilitate interactive instruction. Hiroshima Psychological Research, 13, 239-242.
淡野 将太 (2013). やつ当たりの研究パラダイム 広島大学大学院教育学研究科紀要第三部 (教育人間科学関連領域), 62, 99-104. (Tanno, S. (2013). Research paradigm of displeced aggression. Bulletin of the Graduate School of Education, Hiroshima University, Part. Ⅲ (Education and Human Science), 62, 99-104. In Japanese with English abstract.)
Tanno, S. (2012). Classroom interaction and instructional design. Hiroshima Psychological Research, 12, 279-284.
Tanno, S. (2012). The effects of interpersonal relationships on triggered displaced aggression. Kazama Shobo. (Book publication, ISBN-13: 9784759919424)
Tanno, S. (2011). Taking over research styles and instructional modes of leading researcher. Hiroshima Psychological Research, 11, 333-338.
徳岡 大・山縣 麻央・淡野 将太・新見 直子・前田 健一 (2010). 小学生のキャリア意識と適応感の関連 広島大学心理学研究, 10, 111-119.
淡野 将太 (2010). 置き換えられた攻撃研究の変遷 教育心理学研究, 58, 108-120. (Tanno, S. (2010). Research on displaced aggression and triggered displaced aggression: A review. Japanese Journal of Educational Psychology, 58, 108-120. In Japanese with English abstract.)
淡野 将太 (2009). 地位が低い攻撃対象者に対するTDAに及ぼす関係性の調整効果 広島大学大学院教育学研究科紀要第三部 (教育人間科学関連領域), 58, 193-198. (Tanno, S. (2009). The moderating effect of relationships on triggered displaced aggression towards low-status targets. Bulletin of the Graduate School of Education, Hiroshima University, Part. Ⅲ (Education and Human Science), 58, 193-198. In Japanese with English abstract.)
淡野 将太 (2009). ひとりで遊んでいる子どもの社会的行動特徴――静的遊びについて―― 発達研究, 23, 107-114. (Tanno, S. (2009). Social behavior of children playing alone: In the case of solitary passive play. Human Developmental Research, 23, 107-114. In Japanese with English abstract.)
若山 育代・岡花 祈一郎・一色 玲子・淡野 将太 (2009). 5歳児の協働描画の成立要因に関する一考察――非再現的表現「お化けトラック」を取り上げて―― 学習開発学研究, 2, 51-60.
淡野 将太 (2008). 攻撃の置き換え傾向とTDAパラダイムにおける攻撃評定の関連 広島大学大学院教育学研究科紀要第三部 (教育人間科学関連領域), 57, 221-224. (Tanno, S. (2008). Relation between trait displaced aggression and aggressive responding in triggered displaced aggression paradigm. Bulletin of the Graduate School of Education, Hiroshima University, Part. Ⅲ (Education and Human Science), 57, 221-224. In Japanese with English abstract.)
淡野 将太 (2008). ひとりで遊んでいる子どもはどのように遊びを変化させるのか?――自由遊び場面における非社会的遊びの変化プロセス―― 発達研究, 22, 263-270. (Tanno, S. (2008). How do preschool children playing alone change over their play?: Change process of nonsocial play in free play. Human Developmental Research, 22, 263-270. In Japanese with English abstract.)
淡野 将太 (2008). 置き換えられた攻撃の誘発(TDA)に及ぼす挑発者および攻撃対象者の地位の影響 教育心理学研究, 56, 182-192. (Tanno, S. (2008). Status of provocateur and target, and triggered displaced aggression. Japanese Journal of Educational Psychology, 56, 182-192. In Japanese with English abstract.)
淡野 将太 (2008). 攻撃の置き換え傾向尺度(DAQ)日本語版作成に関する研究 教育心理学研究, 56, 171-181. (Tanno, S. (2008). Japanese version of the Displaced Aggression Questionnaire. Japanese Journal of Educational Psychology, 56, 171-181. In Japanese with English abstract.)
淡野 将太・前田 健一 (2007). 大学生とニックネーム ――ニックネームの由来とニックネームに対する感情について―― 広島大学心理学研究, 7, 311-314. (Tanno, S., & Maeda, K. (2007). University students and nicknames: The origins of nicknames and the feelings toward nicknames. Hiroshima Psychological Research, 7, 311-314. In Japanese with English abstract.)
越中 康治・新見 直子・淡野 将太・松田 由希子・前田 健一 (2007). 攻撃行動に対する幼児の善悪判断に及ぼす動機と目的の影響 広島大学大学院教育学研究科紀要第三部 (教育人間科学関連領域), 56, 319-323.
新見 直子・前田 健一・越中 康治・松田 由希子・淡野 将太 (2007). 大学生のアイデンティティ・スタイルとキャリア発達の基礎スキル 広島大学大学院教育学研究科紀要第三部 (教育人間科学関連領域), 56, 253-261.
淡野 将太・前田 健一 (2006). 自由遊び場面における幼児の非社会的遊びの変化 広島大学心理学研究, 6, 249-256. (Tanno, S., & Maeda, K. (2006). The change of non-social play of preschool children in free play. Hiroshima Psychological Research, 6, 249-256. In Japanese with English abstract.)
淡野 将太・前田 健一 (2006). 日本人大学生の社会的行動特徴としての甘えと文化的自己観の関連 広島大学心理学研究, 6, 163-174. (Tanno, S., & Maeda, K. (2006). The relations between amae as a social behavior of Japanese college students and cultural construal of self. Hiroshima Psychological Research, 6, 163-174. In Japanese with English abstract.)
越中 康治・江村 理奈・新見 直子・目久田 純一・淡野 将太・前田 健一 (2006). 幼児の社会的適応と攻撃タイプ(4) 広島大学心理学研究, 6, 141-150.
越中 康治・江村 理奈・新見 直子・目久田 純一・淡野 将太・前田 健一 (2006). 幼児の社会的適応と攻撃タイプ(3) 広島大学心理学研究, 6, 131-140.
越中 康治・目久田 純一・淡野 将太 ・前田 健一 (2006). 制裁としての攻撃に対する幼児の善悪判断に及ぼす損害の回復可能性の影響 広島大学大学院教育学研究科紀要第三部 (教育人間科学領域), 55, 237-243.
Courses
琉球大学
-大学院
--教育心理学特論
--教育心理学特論演習
-学部
--教育心理学
--教育心理学演習
--心の科学
--人間関係論
Other Interests
音楽
(Music)
将棋
(Shogi)
日光浴
(Sunbathing)
ビーチ,マリンスポーツ
(Beach Activities and Marine Sports)
旅行
(Travel)
写真
(Photograph)
Contact Details
Address: 〒903-0213 沖縄県中頭郡西原町字千原1番地琉球大学教育学部
(Education, University of the Ryukyus, Nishihara-cho, Okinawa, Japan 903-0213)
E-mail: syota[at]cs.u-ryukyu.ac.jp (please replace [at] by @)